HOME > 書籍・パンフレット > 住宅性能評価 事例読本 > 都道府県別事例一覧 > 都道府県別事例 中部 > 静岡

住宅性能評価 事例読本

静岡

CASE01 設計 建設 長期 風がほほをなでる家 静岡県・木造・Y様邸 家族構成:夫婦+子ども2人

風通しの良さ、高い耐震性など、実感と数値に裏付けられた家

せっかく一戸建てを建てるのだから、空間を上下で分断することなく、どこにいてもひと続きでつながりを感じられるようなオープンな設計にしたい——それが私たちの一番の希望でした。まずリビングを大きな吹抜けにし、真ん中には階段、遊び心のあるキャットウォークも設置。木の雰囲気が好きだったので、無垢の木の雰囲気を感じられるように天井を杉板張りにし、床材にもこだわりました。
また、庭に面したリビングの掃出し窓を大きく取ったため、家の中にいても外と分かれていない不思議な感覚があります。リビングから続くウッドデッキでは子どもたちが遊んだり、私も本を読んだり…。第二のリビングとして活用しています。友人たちはみんな「広いね」と褒めてくれますが、実は敷地は50坪ほどでそれほど広くありません。「広く見える」というのが正解なんです。
また、空間を細切れにしていないため、家の中には心地よい風が吹き抜けています。7・8月の真夏の日中でもほとんどクーラーを付けずに済む。子どもたちの声がしなくなったなと思って探すと、家のあちこちで気持ちよさそうにスヤスヤ寝息を立てているんです。風の通りがいいので、部屋干しの洗濯物もカラッとすぐ乾きます。我が家は共働きなので、洗濯物の干し場の確保は悩みのタネだったんです。この家には外と脱衣所に一か所ずつ、さらにキャットウォークに二か所、木を使った温かみのあるデザインの物干しを取りつけてもらったおかげで悩みは一気に解決しました。
今回は私たち夫婦にとって初めての家づくり。ほとんど知識はなく、長期優良住宅認定制度は何となく名前を聞いたことがある程度。住宅性能表示制度については名前すら聞いたことがない状況でしたが、施工会社さんにていねいに説明してもらい、納得して利用することができました。耐震性など安全な住まいかどうかを数値で評価してもらえる制度は、素人の私たちにとってわかりやすく、安心につながるものだと思います。

ギャラリー

住宅事例集のPDFはこちら

施工会社担当者より

足立建築 担当 足立さん

納得のいく家づくりのために制度を導入しています

足立建築 担当 足立さん

現在我々が作る住宅にはすべて、長期優良住宅認定制度及び住宅性能表示制度を導入しています。ご家族がその家で幸せに過ごす時間を担保するために最低限必要な制度と考えているからです。
初めて住宅性能表示制度を導入したのは2007年のこと。どうせなら一番いい等級を目指そうと張り切りましたが、配筋の段階の検査で早くも不合格で、やり直しになりました。それまで自分の作ってきたものにそれなりの自信があったので、ショックでしたね。まだまだ自分の知らないこともあると気づかされ、とても勉強になりました。
長期優良住宅認定制度や住宅性能表示制度では、図面の精度が要求されますし、図面通りに施工されているかどうかを現場で一つ一つチェックしなければならないなど手間や時間もかかります。一方、性能はあくまで数字的な根拠で判断しますので、数字だけでは見えない部分も考えて設計する必要がある。型どおりにやれば建つわけではなく、経験を踏まえた臨機応変な対応も求められます。とはいえ、長期優良住宅認定制度や住宅性能表示制度は家全体の性能を知るにはきわめて有効なツールです。この評価を基本に自分が作りたい家の性能を決めていけば納得のいく家づくりにつながり、お客様は多くのメリットが得られるはず。我々も導入を機に、さらに良い家を作るための方法を会得したと感じています。

ポイント

耐震性など安全な住まいかどうかを数値で評価してもらえるから安心、というY様。では数値で評価してもらえるとは具体的にどういうものなのでしょうか。

住宅性能評価書(例) 住宅性能評価レーダーチャート

このページのTOPへ