玄関にもくつろげるスペースを設けているが、薪ボイラーのおかげもあってか、快適に過ごせる

自分たちの暮らしの中の一部がこの家の作り方

私は農業という仕事柄三十年ほど前からエコに興味をもっていたので、環境保全循環型をたえず意識しておりました。
作業場には二十年前から太陽光発電を取り付けていたので、電気関連はそれでいこうと。お湯や暖房は薪ボイラーをベースに現代の技術を組み合わせた特別仕様を使おうと。こだわったのは省エネと木で作るということでした。
自然エネルギーで自然素材の家をと考え、地元（群馬）だけでなく、東京、埼玉、新潟…と工務店を回ってたら、気がつけば十四年がたち、約二百棟の住宅を見てましたね。
住宅性能表示制度や長期優良住宅認定制度は工務店さんから教えて頂いたのですが、新築するにあたって制度の利用の選択が増えたのはありがたかったです。国の補助金や、地元の木を使う仕様など、有益なものはどんどん取り入れましたよ。ただ、薪ボイラーは補助金に該当しなかったり、うちには釜土もあるのですがこれもダメ。エコも少しやり過ぎると対象から外れてしまうなんてことはありました。でも、とにかく天然素材と木にこだわって設計・建設をして頂きました。
住んで三年になりますが、想像以上に断熱と気密性が良いです。工務店さんの謳い文句以上です。
夏は陽射しが入らないように逆に冬は入るように軒の長さを最適にして、さらに全室南向きの細長い作りにしたので、とにかく四季を通して室内の激しい温度変化がありません。去年の夏はエアコンを使わずに過ごせました。冬も昼間は太陽が出ていれば暖房を入れませんし、早朝の寒い時間だけ少し床暖房をする程度。暖房も薪ボイラーによるお湯が熱源なので、エコですし電気代もかからない。タイマーセットも可能なので、朝目覚めたときは家が暖かくなっていますよ。
太陽光発電に加え電気自動車も購入しましたので、電気代は〝払う〟ではなく〝入る〟方が（売電）多いです。
自分たちの暮らしの一つ一つのこだわりがこの家の作りとなって満足しています。

ギャラリー

施工会社担当者より

高断熱住宅と呼ばれるものを作りはじめて二十五年ほどになりますが、それ以来、断熱にこだわっております。今はそれに長期優良住宅認定制度などの制度を基本的につけて新築を手がける形を取らせて頂いています。中でも建設住宅性能評価取得の過程で、建設中のところを見て検査してもらうことは重要だと考えております。会社として厳しい検査をあえて受けたい。
〝ダメ〟をはじくそうした検査がないと技術は向上しませんし、前向きにもなりませんからね。
工務店は、裏付けはここにありますと常に自らが持つべきでしょう。断熱の技術や、例えばＹ様邸では夏の直射日光が入らないなどの工夫をこらし、長期優良住宅に認定される。そうして良い住宅ですねと満足感をお客様に与えるのが務めだと思っています。